遺産分割は,裁判所に行かないとできないのでしょうか?
- 2020年12月7日
- よくあるご質問
いいえ,そんなことはありません。裁判所の手続きを使わずに代理人間の協議で遺産分割を成立させる事例もあります。
例えば,他の相続人との間で,遺産の具体的な分け方,遺産をきちんと分けるまでに互いが支出した費用の精算について,なかなか折り合いを付けられないという事態はよく起こります。この場合,感情的になるなどして,当事者同士で話合いを行うことに限界が生じることもあると思います。
このような場合には,弁護士に依頼し,他の相続人に付いている代理人弁護士との間で,互いの主張を交わし合い,妥協点を探るという方法も有効です。結果として,相続人双方が納得のうえで,遺産分割協議書を交わし,事件処理を終了させたという事例も多く存在します。
なお,遺産分割は,それだけにとどまらず,これまでの親族間の様々な思惑が複雑に絡む分野であるともいえます。これを,法律に則りつつ,ご依頼者のお気持ちにも寄り添って妥当な解決に導くのが弁護士の仕事です。ときには,第三者を交えないと解決の糸口が見つからないとして裁判所に対し調停を申し立てることもありますが,特に,相続人が互いに代理人弁護士を立てる場合には,裁判所を使わずに,代理人間での協議で遺産分割を成立させることも考えられます。
調停を起こすのか,起こさないで解決すべく頑張るのかも含めて,遺産分割に関してお困りのことがありましたら,一度,ご相談いただけますと幸いです。