今後の空き家対策の在り方について
- 2023年07月9日
- 最新情報・お知らせ
国土交通省は,令和4年10月20日,社会資本整備審議会住宅宅地分科会の下に「空き家対策小委員会」を設置し,本年2月7日、とりまとめを行っています。
現状,居住目的のない空き家は,この20年で1.9倍に増加し,今後も増加する見込みです。1988年の空き家は182万戸,2018年の空き家は349万戸,2030年には470万戸が空き家になると見込まれています。また,活用の意向がないか,意向があってもそのままにされている空き家が相当数あることが分かっており,日ごろの管理も不十分です。もっとも,空家法が制定され,それ以後は,著しく保安上危険又は衛生上有害な特定空家等の除却等は,優先度の高い取り組みとして進展してきました。
空き家所有者の現状ですが,取得原因は55%が相続です。また,所有者の3割が遠隔地に居住しています。また,所有者の約3割が空き家のままにしておく意向です。その理由は,「解体費用や労力,手間をかけたくない」「特に困っていない(問題と認識していない。)」などとのこと。
このような状況を踏まえ,今後の空き家対策の方向性として,
①活用困難な空き家の除却等の取組を加速化・円滑化する。
②空き家をなるべく早い段階で活用するため,所有者等の判断を迅速化する取り組みを進める。
③特定空家等の状態となる前の段階から,有効活用や適切な管理を促進し,地域経済やコミュニティの活性化に繋げる。
といったことが,示されました。