マンションについて,建て替えのための多数決緩和案
- 2023年08月27日
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国土交通省の調査によれば,築40年を超えた分譲マンションは,2021年末で116万戸あります。10年後には,2倍以上の249万戸になると見込まれています。
加えて,築40年を超えるマンションは,世帯主が70歳以上の割合が50パーセント近くにのぼります。さらに,所有者の所在が不明などの空き室の問題もあるそうです。区分所有法では,建て替え決議には所有者の5分の4の賛成が必要ですが,所在不明者は賛成に数えることはできません。
法制審議会がまとめた中間試案には,建て替え決議の多数決の割合を,①4分の3に引き下げ,安全性に問題があれば,さらに3分の2に引き下げる,②5分の4を維持し,耐震性などに問題があれば4分の3に引き下げる,という二つの案があります。また,裁判所の決定で,所在不明の所有者を決議から除外したり,所有者全員の合意で多数決割合を引き下げる仕組みも提案しています。
本年9月3日まで,パブリックコメントを募っています。