自営業者の相続問題　相続・遺産分割・遺留分減殺・遺言のご相談

自営業者（個人事業主）の遺産には、個人の預貯金、不動産などの財産に加えて、営んでいた事業に関する財産も含まれます。どちらも自営業者個人名義の財産ですが、財産の種類の多さや、事業承継の問題も関わってくるために、被相続人が自営業者でない場合と比べて、相続人が遺産を把握し、分割することに困難が伴うことが考えられます。

自営業者が亡くなると、相続人は、税務署との関係で、開廃業や税金に関する申告手続きを行わなければなりません。
そのうえで、自営業者の相続を行う必要がありますが、まずは、事業に関する財産（プラスもマイナスも含みます。）を把握することが不可欠です。

自営業者の事業に関する財産の例は、工具・機械類、在庫商品、売掛金などのプラスの財産のほか、事業のための借入れや買掛金などの負債です。これらを正確に把握したうえで、自営業者としては、遺言を作成し、あらかじめ取得者を決めておくことが有益です。
他方で、遺言がない場合には、相続人にてこれらの財産を把握、整理し、遺産分割協議を行うことになります。感情のもつれなどから協議がまとまらない場合には、裁判所での調停や審判手続きの利用も検討する必要があります。
事業に関する財産を取得する相続人は、事業を引き継ぐことが考えられます。スムーズに事業を承継するためには、事業を承継する相続人に事業に関する財産を取得させるとの内容で、正確な遺言を作成しておくことが望ましいです。

自営業者の相続問題は、ぜひ相続の専門家である弁護士へ。
生前対策、事後手続きにかかわらず、お気軽にご相談ください。